「夏休みの空腹と孤独をなくす」困窮する子どもたちに食品を贈る夏の特別プロジェクト始動
給食がなくなる長期休み、1日3食を食べられない子どもが増加。低所得のひとり親家庭を支えるフードバンク「グッドごはん」が食品支援を強化するため「夏休み特別配付」を実施します。
認定NPO法人グッドネーバーズ・ジャパン(本部:東京都大田区、代表理事:小泉 智)は2017年より日本国内の子どもの貧困対策事業として、低所得のひとり親家庭を対象としたフードバンク「グッドごはん」を運営し、食品支援を行っています。
厚生労働省が公表した「2025年国民生活基礎調査」によると、子どもの相対的貧困率は11.0%と前回調査(11.5%)から大きな改善は見られず、さらに母子家庭の8割以上が「生活が苦しい」と感じていることが分かりました。
そのような中、困窮家庭の「食の危機」がさらに深刻化する夏休みが始まります。物価高騰が続くなか、学校給食のない長期休暇は、1日3食を十分に食べられない子どもが急増するなど、支援が急務です。
そこで「グッドごはん」では、経済的に苦しい状況にあるひとり親家庭を対象に『夏休み特別配付』を実施いたします。当プロジェクトでは、学校給食のない期間に特に必要とされる食品を含め、量・質ともにより充実した食品セットをすべての対象家庭へ無償で配付します。
給食がなくなり1日2食以下に追い込まれる「空腹」
低い所得で苦しい生活を送るひとり親家庭の子どもたちにとって、学校給食は命綱と言えます。その給食がなくなる学校の長期休み期間は、食の困難が普段よりさらに深刻化します。
グッドネーバーズ・ジャパンが「グッドごはん」を利用するひとり親家庭を対象に実施した調査では、長期休み中、「1日3食を食べられない」子どもは通常の約3倍に増加することが分かりました*¹。夏休み中の子どもの健康を心配し、苦悩する保護者の声が多く寄せられています。
「長期休みは朝昼晩の食材が必要なのでとても食費がかかるが、ちゃんと食べられるだけのごはんを用意することが毎回出来ず、かわいそうに思ってます。おやつなどとても買えないので、夕飯まできっといつもお腹が減っているだろうと思ってます。」
「物価が高騰する中、夏休み中の食材確保は本当にしんどいです。教育委員会より夏休みの期間延長を検討しているとのメールもきて、より絶望感が増しています。」
楽しいはずの夏休みから取り残される「孤独」
「子どもたちの体験格差」と「孤独感」も、見過ごせない問題です。周りの友達が家族旅行やイベントを楽しむ中、日々の食費にも困る状況で、思い出に残るような体験の機会を作る金銭的、時間的余裕がないという家庭が少なくありません。長期休暇中は、子どもたちが周囲との格差を実感しやすい時期でもあり、グッドごはん利用者からは次のような苦しい声が寄せられています*²。
「映画館には高くて行けないので、お友達が行った話を聞くと申し訳なく感じます」
「休み明けの学校で『〇〇に行った〜』という友達の会話を聞いて、『なんでうちはどこも行けないの?』と、悲しい顔で帰ってくるのが、親として情けないです」
こうした状況を受け、グッドごはんでは、子どもたちが夏休みを迎える7月、8月の2か月間にわたり、「夏休み特別配付」を実施します。
■7月:お米を通常の2kgから5kgへ増量し、肉・魚も配付します。
■8月:栄養バランスを補い、季節感も味わえる冷凍野菜・冷凍フルーツを配付します。
夏休みや冬休みは、本来なら子どもたちが楽しみに待つ季節です。しかし、困窮する家庭にとっては、子どもが給食が食べられなくなることや出費が増加することにより、日々の暮らしがさらに厳しくなる時期でもあります。
同法人は、季節によって深まる子どもの貧困という課題に向き合うため、アンケート調査などによる当事者の実態把握に努めながら、最も必要とされる時期に支援をより強化する取り組みを続けています。
外務省 SDGsサイト「JAPAN SDGs Action Platform」における「持続可能な開発のための2030アジェンダ 仮訳(PDF)」によると、以下のように記載があります。
目標 1. あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる
1.1 2030年までに、現在 1 日 1.25 ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。 1.2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、 すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。 1.3 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。 1.4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。 1.5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。 1.a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。